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野田総理、野党時代の代表質問

野田総理、財務省路線のまま、所得税を増税する路線を走っています。以下は、6年前、民主党が野党時代に彼が行った本会議での質問です。自民党の中川秀直議員のブログからの抜粋です。この質問に、自分でどう答えるのでしょうか・・・。

本会議 - 平成17年01月25日

○野田佳彦君 とり年、年男の野田佳彦です。
 政権取りを目指す民主党・無所属クラブを代表して、経済財政を中心に質問をいたします。(拍手)
 私も、答弁内容次第では再質問をさせていただきたいと思います。
 質問を申し上げる前に、やはり一言言いたいと申し上げたいと思います。
 きのう、そして今の総理の態度は、私は、これはとんでもないと思います。男子の本懐、浜口雄幸を、施政方針の結びで彼はあやかりながら決意を表明しましたが、浜口雄幸を語る資格はありません。
 浜口雄幸は、東京駅で暴漢に襲われて、そこで絶命をしたんじゃないんです。彼の真骨頂はその後なんです。大手術をして、そして、経過は悪かったけれども、国会に彼は出てきたんです。国会に出てきて、ロンドン軍縮条約などの大事な案件を、命をかけて説明責任を果たしたんです。目はへこみ、あごは細り、顔色は土色、脂汗を流しながら、彼は命をかけて政治説明のまさに責任を果たした。逃げて、ぼかして、隠して、開き直るあなたとは違う。(拍手)
 まず、具体的な質問に入っていきたいというふうに思います。
 まず第一は、景気認識であります。
 総理は、改革の芽は出てきた、景気回復は上向きだという認識を持っているようでありますが、しかし、これは違うと思います。
 総理が総理大臣になってから二年間は、景気はどん底に落ちました。その後のはい上がる過程を彼は景気回復と認識しているだけです。これは大きなまさに認識違いであります。
 改革なくして成長なしと言うけれども、一体何が効果があったんでしょうか。
 このはい上がる過程を見てみると、中国とアメリカの経済は好調でした。それに引っ張られた日本経済、これは構造改革とは関係ありません。デジタル産業、自動車産業は元気になりました。でも、これはそれぞれの努力であって、小泉構造改革とは関係ありません。
 一体、構造改革の何をもって効果が出てきたんだ、景気にプラスなんだと言いたいのか、論理的に説明をしてほしいと思います。
 私は、今の日本経済は勝ち組と負け組の二極化が残念ながら進んでまいりました。これは慨嘆すべき状況です。女性タレントが玉のこしに乗って負け組から勝ち組になることは、これは楽しい話かもしれないけれども、国民の暮らしの二極化は深刻な問題です。
 みんなが頑張って勝ち組になればいいけれども、今の勝ち組はどうなのか。政府におんぶにだっこに肩車の大きな企業は生き残って勝ち組。あるいは、税金で養われている人は、高額な退職金をもらった上に、後払いのわいろみたいに天下り先を用意されて勝ち組になる。税金を納めている人はどうなのか。雇用者報酬は三年連続減少です。貯蓄を取り崩して生活している人がふえてまいりました。中小企業経営者は、個人保証で、一度失敗すれば身ぐるみはがされて無間地獄に陥っている。これは公正な社会とは言えません。
 こうした兆候は、平成十六年度の補正予算の中にもあらわれています。歳出増の内訳を見ると、生活保護費が二千億円ふえています。平成十六年度の当初予算で一兆七千億円計上し、前年度よりも二千二百億円ふやしていたのに、また二千億円足りない。短期間に四千二百億円、生活保護費が必要になっている。これは小泉改革による二極化だと思いますが、この実態について、総理の明確な答弁を求めたいと思います。(拍手)
 あわせて、これからも一部の勝ち組にスポットライトを当てた経済政策を続けるのか、そうではなくて、中間層の厚みを取り戻すための経済政策に転換をするのか、総理のビジョンをお聞かせください。
 次に、平成十七年度予算案についてお尋ねをしたいと思います。
 小泉総理大臣、これで本予算の編成は四回目です。平成十四年度以来のその予算の推移を見てみますと、一般会計の歳出額は四年間ほぼ同じ。政策的経費である一般歳出も、大体四十七兆円の半ばぐらいでほぼ横並び。この四年間の数字を見ると、予算というのは政権の意思をあらわすはずでありますけれども、残念ながら、歳出改革の意欲は全く見られていないし、数字にあらわれていません。毎年同じような概算要求の基準に基づいて、結局、経理屋の発想の帳じり合わせに任せっ放しじゃないでしょうか。
 予算編成の核心は、国家のビジョンを定めて、そして資源を政治判断によって配分することです。残念ながら、総理のリーダーシップは全く見られません。道路公団の民営化は丸投げ、三位一体改革も丸投げ、予算編成も丸投げ。室伏広治選手はハンマー投げのゴールドメダリストですが、小泉総理は丸投げのゴールドメダリストであります。そうではない、自分のリーダーシップのもとで断固たる決断と方向づけを行ったと胸を張って言えるかどうか、お尋ねをいたします。
 予算の中身についてお尋ねをいたします。
 今回は、大型公共事業が予算化をされています。これからも、歳出につながるものでありますので、よく検討しなければならないと思いますが、まず第一に質問をさせていただくのは、整備新幹線です。
 これは、たしか四年ぶりの新規着工を認めることですが、問題は財源の捻出でありました。総事業費が一兆円を超える。国の負担や地方の負担では足りない分をどうするかと思っていましたら、ウルトラCがひねり出されました。将来のJRの新幹線の譲渡収入を担保として前借りをするというやり方、あるいは、新幹線が延びれば根元で営業をしている会社はもうかるから建設費を負担しろという言い方、こういうのをとらぬタヌキの皮算用というんじゃないでしょうか。(拍手)
 私は、旧国鉄の二十四兆円もの借金が一般会計に移されて、今国民みんなで返しているときなんです。だとするならば、JRの新幹線を売ったお金もJR東日本の増益も、まずは最初に、国民の負担を軽くするということが第一に考えられなければならないと思います。
 そうではなくて、あえてここで新規着工を認めたということは、悲願としている地域があることもよく存じ上げておりますが、しかし一方で、満員電車に揺られて通勤をして税金を納めている人たちにもしっかりと納得できるような説明責任が必要です。それを総理に求めたいと思います。
 二つ目は、関空二期であります。
 関空二期事業については、谷垣財務大臣は、関空に一本しか滑走路がないというのはいかがなものか、関西人として共感できると発言をされたそうであります。私も関西の友人がいっぱいおりますが、これだけの発想で予算をつくれというのは、これは問題があります。
 一番大事なことは、関空もあるけれども伊丹もある、神戸空港もできます、半径二十五キロの圏内に三つの空港がすっぽりおさまって五本の滑走路ができるというときに、この機能分担の議論が先送りをされていることが最大の問題であります。そのことを明確に青写真で描いてから二期事業の是非を検討するのが順番ではないかと思いますが、総理の御所見をお伺いしたいと思います。
 空の行政ですから、後から、そら見たことかなどと言われないように、慎重な検討を求めたいと思います。
 もう一つは、社会保険庁の事務費の問題です。
 昨年もそうでしたけれども、特例公債法案の中に年金保険料の流用事項がまた盛り込まれています。去年の国会であれだけ問題になった社会保険庁のむだ遣い、年金掛金も相当むだに使われていました。社会保険庁の宿泊研修施設には、ゴルフの練習場も併設をされていました。そのクラブもボールも、みんな年金掛金で賄っていました。役人は打ちっ放し、国民は払いっ放し、そんな強い批判を浴びたものであります。にもかかわらず、まだ続けようとしている。
 今、社会保険庁は解体論すら出ているじゃないでしょうか。なぜこんなことを認めるのか、総理の御説明を求めたいと思います。(拍手)
 国債についても触れたいと思います。
 平成十七年度予算で、三十四兆四千億円新たな国債を発行することになりました。ということは、この四年間で百四十兆円の借金をつくることになります。歴代政権の最高額、世界一の借金王になります。
 将来世代のポケットに手を突っ込んで金をつかみ取るようなことを百四十兆円もやらざるを得なかった。だったら、将来に何を残したかということをきっちり説明しなければなりません。百四十兆円の借金をつくり、将来に何を残したか。将来世代、数十年先をにらんで、歴史に残る説明を求めたいと思います。
 次は、特別会計に移ります。
 一般会計の歳出規模は八十二兆円ですが、特別会計は、三十一の財布を全部合わせると四百十二兆円、一般会計の五倍です。一九六〇年から見ると、一般会計は五十二倍の伸び、特別会計は百十六倍です。お互いの重複はありますけれども、日本の予算の本体は、これを純粋に合体をすると二百四十兆円程度です。GDPの約半分。これは社会主義国家じゃないでしょうか。
 財政の健全化を言うならば、一般会計と特別会計を一体となって改革しなければならないはずでありますが、小泉総理には全くその姿勢が見えません。民主党は、ワーキングチームをつくって、三月までに整理合理化計画をつくろうと思っています。総理はどのように改革をするつもりなのか、その気がないのか、御答弁を求めたいと思います。
 次は、財政健全化の道筋についてお尋ねをいたします。
 先週、「改革と展望」が決定をいたしました。二〇一二年度にプライマリーバランスの黒字化を図るシナリオが出ていました。でも、びっくりしたんですが、例えば名目成長率は極めて楽観的に過ぎます。二〇〇八年度に三%成長に達し、そして二〇〇九年度からは四年間にわたって三・八%から四%水準で推移する、これはおかしい。バブルの前ならそれはわかりますが、九二年以降、四%成長も三%成長もないじゃないですか。何で二〇〇九年度以降は四年もこんな高い経済成長を実現できるのか、ぜひ国民にわかりやすく説明をしていただきたいと思います。
 次は、「改革と展望」の歳出の見込みです。
 二〇〇五年度が八十二兆円だったものが、二〇〇九年度には九十六兆円になるんです。四年間で十六兆円伸びるということは、毎年毎年四兆円ずつ伸びていく計算です。この計画には歳出改革の意欲がありません。しかし、おかしいじゃありませんか。総理は、施政方針の中で歳出と歳入の両面から財政構造改革をやると言ったのに、この試算の前提は歳出のたがは緩んでいる。この矛盾をぜひ御説明いただきたいと思います。
 同じく、国債の発行についても試算の前提は奇妙であります。国債発行三十兆円枠の公約違反をしたときは、その前提として税収が五十兆円ぐらい必要であるという弁明を言ってきました。でも、「改革と展望」の試算によると、二〇〇八年度には消費税を引き上げて、税収は五十兆円になります。でも、国債の発行は三十九兆円になっている。今まで言ってきていることとつじつまが合いません。ぜひこの点についても御説明をいただき、三十兆円枠はもう放棄したのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
 同じく、二〇〇八年度で消費税を引き上げる前提になっていますが、総理は、在任中は自分は消費税は引き上げないと言っております。なぜならば、歳出改革の意欲がなくなる、歳出改革のたがが緩むからと言っています。
 これまでも歳出改革の取り組みは熱心とは思えませんが、試算では、もっとその気持ちが緩んだ上に、二〇〇八年度で消費税を引き上げる、これはおかしいと思います。自分の在任中は消費税を上げない、後になったら知らないよでは、これは国民をだましたことになりませんか。そこの点の説明を明快にわかりやすくお願いしたいと思います。(拍手)
 そのほかの税制改正についてもお尋ねいたします。
 第一は、定率減税についてであります。
 定率減税の半減を平成十七年度税制改正では織り込んでおりますが、これは一兆円を超える増税です。サラリーマン家庭には大きな打撃になるでしょう。しかし、大事なことは、こういう増税という話を自民党の政権公約には盛り込んでいなかったということです。こんな後ろからけさ切りをするようなだまし討ちをなぜするんでしょうか。ぜひ御説明をいただきたいと思います。
 そして、定率減税半減の影響についてお尋ねをしたいと思います。
 私は、景気の腰折れあるいは消費の冷え込みにつながるのではないかと強い懸念を持っていますが、そこで思い起こしていただきたいのは、九七年当時のことであります。
 今国会でも恐らく焦点の人になるでありましょう、政治と金との問題で焦点の人になるはずである、ポマードで髪の毛を塗り固め、最近はいろいろなことを忘れてうそで顔を塗り固めている方が総理大臣だったころ、消費税を上げ、医療費を引き上げ、定率減税を引き下げて、風邪から治りかけていた日本経済を肺炎にしてしまいました。同じことをまた繰り返そうとしているんでしょうか。定率減税半減のその影響についての総理の御所見をお尋ねいたします。
 続いて、第三のビールの増税、ねらいを定めてヒット商品に税金をかけようとしている動きについてお尋ねをしたいと思います。
 酒税の中期的な整理は私は必要だと思います。でも、苦労して商品開発をして、ようやく市場に商品が出てヒットした途端に増税を行うというのは、これは長良川のウみたいなものです。一生懸命に水の中に潜って、そして魚をとってきて、やれやれ、きょういい仕事をしたなと思ったら、その途端に成果を横取りされるのでは、企業の開発意欲は失われてしまいます。
 商品開発は、奨励すべきものでありますが、ペナルティーを与えるものではありません。定率減税の半減という増税と相まってお酒の税まで上げられてしまっては、これは税制によるおやじ狩りと同じであります。まさにそうしたことのないような慎重な対応を私は求めたいと思います。(拍手)
 続いて、環境税についてお尋ねをいたします。
 京都議定書は間もなく二月に発効しようとしていますが、温暖化ガスの削減目標の達成は極めて困難な状況になってきています。
 その中で、昨年秋、環境省が環境税の素案をつくりました。これについては、あらゆる立場の人から酷評された内容でありましたけれども、依然として、将来の世代に良好な環境を残すために環境税は必要だという意見も強くあります。
 そこで、総理の環境税についてのお考え、京都の議定書のまさに削減目標を達成するために、あるいは将来のために環境税を有用と考えているかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
 一連のこれらの動きは、どう見ても増税による財政再建に向けて政府がそろばん勘定を始めたということであります。でも、国民感情は違います。まずは隗より始めよ、引っ込め増税、貫け行革が国民の声です。この政府のそろばん勘定と国民感情の二つのカンジョウの間には大きな開きがあります。
 しかし、行革への取り組みは、残念ながら極めて不熱心と言わざるを得ません。「今後の行政改革の方針」を見ましたが、ほとんど小粒、岡田代表が取り上げた公務員の削減の計画については純減目標も言えないいいかげんさ、規制改革も化けの皮がはがれてまいりました。市場化テストは、民間提案はたしか百ほどあったはずです。でも、その来年度の試用は三つのケースに限られています。その法案の準備もおくれています。小泉内閣は行政改革も規制改革も全くやる気がないと私は思いますが、反論があればぜひ御披露をいただきたいと思います。
 日産の改革は、しがらみのないカルロス・ゴーンをトップに迎えて成功しました。日本の改革も、しがらみだらけの自民党にはできないということをここで申し上げたいと思います。

・・・

 結びに、民主党は、税金を黙々と納めている働きバチのような国民のための政党です。そこに、残念ながら、シロアリのように血税に群がって、国家財政を破綻させようという政官業の癒着構造が今も根強く残っています。
 民主党は、シロアリを退治し、働きバチの政治を実現する政党、自民党は、シロアリ構造を許容して、働きバチにもっと負担しろという政党、だからこそ、今、政権交代が必要なんです。政権交代こそが唯一日本の再生の道であるということを強く申し上げて、質問を終わります。(拍手)
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