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福田総理総裁辞任、何だかおかしい [政治・社会]

8月は2週間お休みを頂いて、ホトンド八ヶ岳の山の中にいました。最高気温が25度になると、散歩の時にすれ違う人が、「今日は暑かったわねぇ」などと言う甘えた環境で、イヌとのんびりしておりました。9月、外資系は年度=暦年なので、9-11月の3ヶ月はにわかに忙しくなります。ブログの方もまじめに書こうかな、と思いました。(だって北京オリンピックのこと書いても仕方ないですから)

さて、一昨日、福田総理が臨時国会を前にして辞任しました。マスコミはまた、「無責任」だの「投げ出し」だのという当たり前の反応を示しておりますが、あの会見を見て「何だかおかしい」と思った人も多かったのでは無いでしょうか?

大学時代、大して勉強しませんでしたが、専攻は政治学でした。その頃多少身に付けた「疑ってかかる」というアプローチは社会に出てからも結構有効で、今度の件も一体何があったのか、整理して類推してみました。ここから先は仮説になるのですが、恐らく、こういう仕組みで福田総理は「辞めさせられた」のだと思います。

現在の衆議院は、自民と公明を合わせて3分の2の議席を持っています。自民単独では、3分の2に届きません。参議院が民主党と逆転している以上、この3分の2は貴重です。普通に考えれば、この優位を可能な限り長く続けること=来年の9月の任期ぎりぎりまで待って選挙を行うこと、が通常の戦術になります。

しかし、何故か、公明党が解散を急がせています。マスコミの説明では漠然と「来年の東京都議選と衆院選の間に十分な時間を置くため」という判らない説明がされています(これもかなり良心的な媒体で、この説明すらホトンドされていません)が、この意味を正確に視聴者・国民・有権者には説明がされていないと思います。

何故、東京都議選が公明党にとって大切かというと、宗教法人としての創価学会の許認可は国ではなく地方自治体、この場合東京都が持っているからです。都議選で常に与党に属していることが、学会にとっても党にとっても極めて優先度が高いのです。

この都議選を有利に運ぶために、近畿圏を始めとする学会員が、選挙の3ヶ月以上前までに、住民票を大量に東京都に動かすことは広く知られています(が報道されません)。今回の場合は告示日が6月24日(選挙は7月3日)で3月23日までに東京都民である必要があります。

住民票の異動に1-2ヶ月全体でかかるとして、年末年始に衆議院選挙を終わらせていないと、「間に合わない」という強い事情があるわけです。従って、福田政権のままで臨時国会に臨み、70日間の審議を行うと審議の終了が11月末で、どう工夫しても、福田総理総裁のもとで解散を行い、衆議院選挙に臨まなければならなくなります。

昨今の世論調査からは、この福田さんで解散を行うシナリオでは、かなりの高い確率で自公政権の「負け」が確定します。「福田総理では選挙は戦えない」というのはこういうことです。では、どうすればよいか?

昨年、安倍総理が突然辞任したあと、総裁選挙を延々と行い、マスコミに露出したことで、新政権への期待が盛り上がり、発足時の内閣支持率が50%を超えたことがあったと思います。同様の効果を求め、福田総理を退陣させて総裁選を盛り上げ、臨時国会に臨み、勢いと人気が落ちる前に解散総選挙、という策略が透けて見えます。この場合、総裁は実力者である必要はなく、人気者の方が良いわけで、大派閥からは候補が出ず、巷間されている、麻生氏や小池百合子氏の名前が挙がるのは所詮「ショー」だからだと考えられます。

TVのニュース番組を注意深く見ていると、読売系やNHKは「福田辞任」の話をまるで無かったことのように扱い、自民党総裁選に視聴者の視線と興味を変えています。かなり意図的に思われます。面白いことに、フジは「騙されては行けない」というトーンを出しています。

「郵政民営化法案」のヒトコトで自公に3分の2を有権者が渡してしまいました。今回は騙されないように、マスコミ・自民の反小沢キャンペーンを冷静に見る必要があると考えます。
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ヒラリーの引き際 [政治・社会]

米国の大統領候補予備選挙で、オバマ上院議員の代議員過半数取得が決まりました。これは1-2週間前からすでに確実視されていたことなので、民主党内や国内外のマスコミからのヒラリー・クリントン上院議員の引き際の悪さに対して批判が相次いでいるように思われます。日本でも「KYヒラリー」などとのコメントが散見されます。

ヒラリー候補の支持者の中には、「オバマに投票するくらいなら、共和党に投票してやる~」などとTVカメラの前で泣き叫んでいる人達もいるから、民主党の幹部達にとっては、これ以上溝が深まる前に、「ヒラリー早く降りてオバマに協力してよ」という気持が強く芽生えるのも無理はないし、マスコミは、ヒラリーの撤退宣言を早く報道したいから、降りないヒラリーに焦れる報道内容にバイアスがかかりがちなのでしょう。

ヒラリーが降りられない理由を2000万ドルの選挙資金の借金絡みなどの理由で説明する向きもあるけれども、どう見ても金銭沙汰で行動を起こしたり起こさなかったりするような人には、私は思えません。

去年の秋のTIMES誌の表紙に、「ヒラリー、大統領へ」とあたかも当選確実の様に報じられ、周囲も支持者も民主党も恐らく世界中が、かなり高い確率で、彼女が大統領になるものだと思っていました。8年続いた共和党、というよりもブッシュ大統領のの国内外での失政に国中がそして世界中が飽き飽きしていた中で、正義感・意思が強く明確なビジョンを持ったヒラリーは、とても魅力的な選択肢に見えました。当然、本人もそのつもりだったでしょう。

それなのに、大統領どころか、大統領候補にすらなることが出来ずに、この時点で撤退を余儀無くされるのは、何とも表現の出来ない悔しさ、忸怩たる想い、自責の念などが複雑に錯綜しているだろうと想像します。加えて、職をなげうって、ボランティアとしてまたは私設の職員として彼女に着いてきてくれた人達の今後についても、「大統領候補」としてのパワーと交渉力を行使できるうちにできるだけ何とかしてあげたい、と思う気持ちも強いのではないかと考えます。

一軍の将となって半年以上戦って来たのですから、軍全体の整然とした撤退のために、2-3日余分な時間を使うことに目くじらを立てて批判することもないのになぁ、と思います。それにしても、僅か24時間で、「それは絶対ないだろう」と思っていたヒラリー副大統領の声が次第に高まっているのも不思議。オバマ氏的には「勘弁してよ~」と思うでしょうが、本選挙のことを考えるとアナガチ悪い手筋も無い気がします。いずれにしても、ヒラリーは有力な上院議員として民主党内で強力な存在として残るので、オバマ候補としても、機嫌は損ねたくない相手ですよね。
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