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意図的に矮小化された争点 [政治・社会]

民主党の代表戦で「争点」とされているのが、「去年のマニュフェスト」を守るか守らないか、「消費税」をどうするか、「政治と金」などと言われている。4年後のワールドカップの監督を決めるときに、来月の試合にどんな選手を選ぶか、直前の試合で勝ったか負けたかで決めるようなものである。日本のサッカー界の現状や4年後に出てきそうな若手の可能性を冷静に見極めながら、どんなチームを作ろうとするのか、守り主体か華麗なパスサッカーか、を考えて地道にチーム作りが出来る戦略性、難しいスポーツ選手に一目も二目も置かれるカリスマ性、といった観点で選ぶべきだろう。

政治もスポーツ以上に動的で、常に変わっていく。特にこの20年、そのスピードがとても速くなっている。今必要なのは、マスコミや官僚に受けがよく、目の前の案件に反射神経だけで対応するようなマネジャーではなくて、変化の中で、日本という国をどうしたいのかを見失わずに、短期的に受けの悪い政策や外交を、抵抗や軋轢を一つ一つ潰しながら前進させることが出来る「リーダー」だと思う。

財政赤字だから消費税増税、お金が足りないから子供手当て見直し、といった短絡的な議論ではなく、例えば、65年間続いてきた米国への従属状態(国中に基地があって、毎年4000億円軍事費を取られている状態)を今後も続けるのか、議会や官僚組織のあり方はこのままでいいのか、国家として成熟から老衰期に入っているなかでどのように「老いていくのか」のほうが、どうせ不可能な「成長戦略」より重要ではないか、といった、すぐに答えの出にくい問題にある程度の勇気と粘り強さを持って取り組める政治家が必要とされているのだと思います。

菅さんはディベートも上手く、反骨精神旺盛で、私も好きな人間なのですが、「人気(にんき)」というものをとても気にしすぎると思います。政治家だから当たり前なんですが・・。しかし周りにいる官僚からの人気、財界からの人気、米国にも気に入られたい・・。他人の視線で自分を見始めると、消費税を返還する案を参議院選挙中に突然喋りだして、200万になったり、300万になったりするようなことになってしまいます。他人の視線で自分を見てしまう・・という意味では、安倍、福田、麻生と、ここの所そういう総理が続いたのは、国民にも責任があるかもしれません。

小沢さんは、「米軍は第7艦隊だけでいい」、「無駄を省いてから消費税」(=官僚のリストラは必要)、と一貫しています。「日本人」にとっては本来こうでなくてはならない当たり前の事をしようとしているだけだと私の目には映ります。米国や官僚+マスコミの視点からは極めて危険な考えの持ち主でが・・・。 個々のジャーナリストと話すと、彼らも実はこの辺を理解している人々も多いのですが、いざ記事や報道になると、物事を矮小化し近視眼的にしセンセーショナルにしてしまうのは仕方のないことなのでしょうか。


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