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まだ弱気・・。

昨日は時事通信から経済対策についての感想の取材でした。長い知り合いの記者さんなので、世間話風に喋っていたら、こんな記事に。「さみしい話」とか「何のための」とか情緒的な記事になってしまいました。

----------(引用)---------------

◎何ための対策なのか= 真水で10兆円規模の対策を打っていた時代を考えると、財源が約9200億円とはさみしい話だ。昨今の円高が日本の問題ではない以上、基本的に企業は自助努力でこれを吸収しなければならない。株価形成は企業収益を反映するものであり、必要なのはエコポイントなど需要の先食いともとれる目先の対策ではなく、長期的な収益向上につながるような措置ではないのだろうか。必要となれば経済対策費用は増額されるのかもしれないが、当初で1兆円を切るような内容では、何のための対策なのかわからない。

------------(引用終わり)---------------

引き続き弱気見通しだったのですが、今日も大幅な下げに見舞われています。無駄に9200億円使ってしまった気がします・・。


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友有り遠方より

週末は、八ヶ岳の山荘に6人の来客がありました。男性3人、女性3人。ウチの夫婦を入れて8人の大所帯でした。

金曜日、各自仕事を終えてから東京を出て、清里のMORIMOTOに集合して遅い夕飯。そのまま山荘に泊まり、土曜は早起きして瑞牆山(みずがきやま)に登る4人と、八ヶ岳倶楽部などを楽しむ組に分かれました。

瑞牆山は、百名山の一つで、今回は瑞牆山荘から往復する一般的なコースで行きました。それほど大きな山ではないのですが、岩肌が多く、足腰はともかく、腕を良く使う山でした。山頂で1時間、コーヒーを飲んだりお昼を食べたりして下山して往復5時間。ちょうど良い日帰りトレッキングです。

夕方には、八ヶ岳音楽堂で去年も聞いた天満敦子さんのバイオリンリサイタルでした。陽が沈み段々と暗くなっていくホールの中でただ一本のバイオリンが奏でる音に、今年も聞き入りました。

その後はお決まりのBBQ。来客に女性が多いので、準備や後片付けに、とっても楽をさせてもらいました。寝たのは午前1時くらいだったでしょうか。長くて濃い一日でした。

初め、八ヶ岳に山荘を手に入れた時は、「こんな遠くの山の中まで誰も来ないだろうなぁ」と思っていたのですが、思ったよりも多くの人が来てくれるのは、存外の幸いです。ありがたいことです。

9年前、我が家に来たばかりの頃は、人嫌いだったあーちゃんが、(BBQの肉のせいもあるのでしょうが)最近「人懐っこいですねぇ」と言われるほどに進歩しました。ミンナが帰った後、「ワン・ワン・ワン」と3回吼えたのは、寂しかったんでしょうか(笑)。


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小沢一郎氏について [政治・社会]

今日の日経の社説は「「小沢首相」に理解を得られるのか」と題して、9月の民主党総裁選挙に小沢一郎氏が立候補することに対して極めて強い警戒感を示しています。

「小沢氏は自らの資金管理団体の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件について、国会で一度も説明しておらず、けじめがついていない。この事件で小沢氏の元秘書ら3人が起訴されており、小沢氏の政治的、道義的責任は免れない。」

政治的・道義的責任は、メディアが主体となって騒ぎ立てるものではなく、有権者や民主党の議員一人一人が考えて投票をすればよいと考えます。公平を保つために、私の意見を述べておくと、小沢氏は政治資金規正法に違反しておらず、また2回も不起訴になっています。元秘書は起訴されていますが、有罪になっているわけではありません。紙面や公共の電波を使って、何度も何度も繰り返し攻撃をするようなことがあるとしたら、それはアンフェアな意図があるとしか思えません。

更に付け加えるならば、仮に個人の政治家にグレーな部分が残ったとしても、その人間をを超える優れた政治家が居ないのであれば、小沢氏に政権と日本の舵取りを任せるほうが、清廉潔白だけど無能な人間を毎年交換するよりははるかに国民のためになると思います。

誰かが「けじめ」とか「説明責任」とか意味も定義も不明なロジックを振り回す時、その人が何故声高にそういうことを言い続けるのか、隠れた意図を見通す必要があると考えます。


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相場見通し [市場・運用]

日本経済新聞の電子版の取材で、目先の相場見通しについてお話したら「マネー・マーケットonline:コラム - 相場を読む」に8月18日に掲載されました。1週間経つので掲載しておきます。 

-----------(ここから引用)-----------

世界景気の減速懸念から株価は下落局面にあるが、あまり悲観はしていない。米国景気失速への警戒感は強いが、米サプライマネジメント協会(ISM)の製造業景況感指数など、一部の経済指標市場予想を上回っている。潜在成長率は落ちているだろうが、雇用情勢のもう一段の悪化は考えにくく、米景気は緩やかながら確実に回復していくとみている。欧州では、独4~6月の国内総生産(GDP)の伸びにみられるように、ユーロ安が下支え役になっている。中国経済の拡大も中長期的に続くだろう。企業業績の回復が鮮明になるであろう10月以降から再び株価は上昇に転じるとみている。年末の日経平均株価は1万円手前ぐらいにはなるだろう。ただ、為替相場に左右されやすい相場環境であることには変わりないため、投資心理が簡単に楽観に振れる状況でもない。各国が新興国への輸出拡大を狙って通貨安政策をとるなか、日本円は買われやすい。日経平均のPBR(株価純資産倍率)は1倍に近い水準だが、投資家のリスク許容度は改善しておらず、割安だから買うという単純な話にはならないだろう。(聞き手は川路洋助)

--------(引用終わり)-------------

円高と株安を予測しているのですが、とりあえず、目先の1週間はその通りになってしまいました。

15年前の1995年に79円台があったのを明確に覚えています。当時、NYに在住していて、ドル建ての給与を貰っていたのですが、円換算の手取りがあっという間に減っていきました(笑)。ドルで給与を貰っていたので、ドルで貯蓄をしていましたから、翌年の春に帰国するときに、円転したら、「これしか貯金できてないのか」と悲しく気持ちになったのを思い出します。

15年前と比較して、日本の物価はほとんど上がっていません。牛丼やハンバーガーやカジュアルな洋服は当時よりも安いとさえ言えます。これは、モノで換算したときに、円の価値が上昇していることを意味します。一方、この15年間、他の先進国の物価は確実に上昇しています。すなわち、円以外の通貨の価値は15年前よりも下がっているわけです。

これを反映させると、円が高くなるのは「当たり前」です。84円で、日経新聞を初めとしたメディアが、政府の無策をバッシングし始めていますが、これはお門違いでしょう。80円を切って円高になっても、止まらないと考えた方がよさそうです。日本株と為替は90%近く連動しますので、しばらくは逆風です。まぁ、マスコミが円高を嫌がり政治にプレッシャーを与えるのは、輸出企業からの広告費が収入の大半を占めるのだから仕方の無いことですが(笑)。消費者や旅行者にとってはプラスの方が大きいのは明確なのですが。

加えて、下落しているのは日経平均だけではなくて、世界中の株式が下落トレンドにあります。日本株だけが逆行して上昇する理由もなく、もうしばらくはシンドイ相場かな、と思います。

ただ、企業収益は米国も日本も悪くありません。株価の最後のよりどころは、GDPでも雇用でも住宅価格でもなく企業収益ですから、悲観が行き過ぎたところで逆転すると考えます。しばらく株は静観して、市場の関心が企業収益に戻ってきたら、チャンスだと思います。


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40代最後の夏(笑)

以前在籍していた英系の運用会社では、リスク管理目的で、従業員に年一度2週間以上休むことを義務付けていました。その会社で、年に一度2週間休むことの効用に気づき、今の会社に来てからも年に一度2週間の夏休みを取得することを自分に義務付けています。

今年も7月31日から今日まで13連休を頂きました。途中で一度、会社に顔を出すことはありましたが、それ以外はブラックベリ‐とPCでほとんど用が足りてしまいます。どこに居ても、携帯電話やメールで捕まってしまうのですが、逆に言うとオフィスに拘束されずにある程度の仕事を処理出来てしまうメリットがあります。

丸一日、資料を作らなければならない日がありましたが、オフィスに行かず、山荘のウッドデッキでPCを広げれば大体の仕事が出来てしまうので、精神衛生にも良いと思いました。山荘でブロードバンドのインターネット環境を作るのは多少物入りでしたが、元が取れたような気がします。

13連休のうち九日間は八ヶ岳に居ました。ハズミさんと白駒池→中山→天狗岳→本澤温泉というルートで登山をしました。天狗岳は2600mちょっとの山で八ヶ岳連峰の一番北の山です。堂々とした高山の空気が楽しめます。本澤温泉は、標高2200mの日本で2番だか3番だかの高さにある温泉で、山小屋です。6時間山を歩いた後の少し高温のかけ流しのお湯は格別でした。

今年の休みは遊んでばかりで無く、山では敷地の草刈りや樹木の剪定に時間を費やし、東京に戻ってからは、ベランダのウッドデッキの塗装の塗り直しをしたり、床を磨いたり、随分と働きました。1週間の休みがこういった仕事でつぶれるのは何だか残念ですが、2週間あると、「いつかやらなきゃ」と思っていたことに手をつけるのも、楽しいものでした。

こんな風に40代最後の夏休みを過ごしました。

 


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熊谷達也「邂逅の森」 [本・映画]

月夜の雪山は、漆黒の闇の中で銀色に浮かび上がっています。その風景を初めて見たとき、「怖い」と思いました。晴天の元でも、頂上から麓まで厳しい氷雪に覆われた山を仰ぎ見るとき、怖れと畏敬の念が湧いてきます。この感情というか感覚は、動物としての人間が先天的に持っているものでは無いでしょうか。

この小説は、過酷な秋田の冬山を舞台にした、マタギが主人公の話です。東北の寒村における貧困とはどういうものであったのかを、緻密に描きながら、明治・大正期のマタギというものを題材にした話なのですが、私にはラブストーリーと思えました。ただ、美しく現代的な「恋愛」などではなく、因習や貧困、義理人情や打算・・といったなかで細々としかし力強く続く多少動物的テイストの性愛のストーリーと言ったほうがいいかもしれません。 

熊狩りやカモシカ狩りの描写は見事です。リアルなだけでなく、生きているものの命を貰って生きていかなければならない人間にとっての自然への尊敬と畏怖がびしびしと感じられました。直木賞受賞作品です。


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冬の八ヶ岳 [イヌ]

八ヶ岳の山小屋を手に入れて2年が過ぎました。最初はガスコンロとちゃぶ台と薬缶しかなくて、貸布団で寝てカップラーメンを食べていたのですが、トイレを水洗にし、家具や食器を少しずつ買い揃え、TVのケーブルを引きとインターネット環境を作り、車を冬用に4駆に換え、ずいぶんと住みやすくなって来ました。また、水道管や水道設備が凍結するため寒冷地では退去時の「水抜き」と入荘時の「水通し」が必要なのですが、これにも随分慣れました。何しろ最初の冬は、ボイラーの水抜きに失敗して「全トッカエ」という痛い目に会いましたから。

氷点下20度近くまで下がるので、寒いと言えば本当に寒いのですが、2時間ちょっとのドライブで、冬山の真っ只中に行けるのは、中々楽しいです。

【美鈴池から見た赤岳】

akadake.JPG

八ヶ岳は日本海側では無いので、今年の大雪もあまり関係なく、山荘の周辺(標高1600m程度)のところで、40cm程度の積雪です。真冬の凍てついた山の中でまき割りをしたり、雪かきをしたりするのに調度いい感じの雪山です。

犬は氷点下10度を下回ると流石に寒いようで散歩を拒むのですが、それより上の気温なら、かえって喜んで歩き回っています。散歩の出だしは多少足が冷たいようで、片足を持ち上げるようなポーズをとるのですが、歩いているうちにそれにも慣れ、先頭を切って走ってます。

【凍った池の上で】

archan.JPG

 

 


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清和会VS経世会 [政治・社会]

去年の9月以来です。何だか民主党が政権取ってから(特に意味はないですが・・)一度も、書いてないので、政治の話から再開しようと思います。

昨年5月に、当時の民主党の小沢代表が辞任して以来、「政治とカネ」をキーワードとしたマスコミによる民主党への批判が続いています。自分が中学校3年の時の大ニュースだった、ロッキード事件やその後のリクルート事件、佐川急便事件を思い出しました。捜査当局の関係者からの話を新聞、雑誌、テレビというマスコミが一斉に流し、渦中の政治家の人気・信頼度をとことんまで落とし、同じタイミングで世論調査をし、「支持率低下」をまたニュースにする。政治家の周囲の人間に捜査の手を伸ばし、予算委員会など国会の場で追求し、また追い込んでいく。

これほど大きな事件ではなくても、たとえば鈴木宗雄議員の時も同じでした。

あまり、戦後の自民党政治史に詳しくなかったので系譜を調べてみました。それぞれの大事件で追求された国会議員、田中角栄、竹下登、金丸信、鈴木宗雄、小沢一郎・・全員が経世会(出身)の実力者だという共通点があります。献金疑惑で1億円の小切手を受領したとされる橋本龍太郎も同じ派閥です。どうも偶然では無いような気がします。

経世会はもともとは自由党の吉田茂から始まる日本の保守本流で、どちらかというと族議員が多く、公共事業などの既得権益を多く持つ集団なので、汚職(疑惑)が起きやすいという説明には説得力があります。しかし、たとえばもう一つの大派閥清和会との比較から、あまりにも事件が経世会に集中して起きるのをそれだけの理由で説明するのは難しいと考えます。

清和会は、岸伸介、福田赳夫に始まり近いところでは森、小泉、福田、安部といった政治家が連なります。経世会との比較で誤解を恐れずにざっとした特長を述べると、官僚出身者が多く学歴が高い、安全保障その他で親米的、公人として靖国神社に行く傾向があり中国との距離を恐れない、という傾向があるといえるでしょうか。

経世会はこれに大して米国と対等の関係を望み、その分親中的(田中角栄は日中国交回復に尽力した)、政治家として叩き上げの人が多く、官僚を恐れない、といった傾向が見て取れます。

鳩山由紀夫にしても小沢一郎にしても、「脱官僚依存」を標榜し、沖縄の基地問題その他では米国追随ではない独自の立場を強調し、インド洋での補給活動もやめてしまいました。

あまり陰謀史観はとりたくないのですが、こうして並べてみると、「官僚と米国と距離を置こうとすると途端に、検察とマスコミから標的にされてしまう」ような気がするのですが。

 


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村上春樹 [本・映画]

1Q84が上梓しされて直ぐに買って読みました。恥ずかしいことに、村上春樹の小説を手に取るのは初めてでした。信者とも言えるような熱狂的なファンが多く存在する小説家、というだけで逆に手に取るのを躊躇してきていたような気がします。

1Q84はBook1Book2の二巻で、青豆(女性)と天吾(男性)という二人の主人公のストーリーが交互に展開します。比喩や引用が多いため、本当の意味での作者の意図を把握するためには、欧米文学や音楽、歴史などにかなりの幅広い知識と教養が要求されると思います。 

自分自身、とてもその域に届いていないのと、そもそもこの作家の小説を読むのは初めてなので、評価どころか感想を述べるのも憚られるのですが、面白かった、と思います。「村上ワールド」と表現される世界観に加え、なんと言っても登場人物が魅力的です。これは主人公の二人だけでなく、それ以外の人物設定が緻密で独特です。1Q84を読み終わった読後感は「面白いんだけどよう判らん」というものでした。ファンの間では、「続きがあるはずだ」と巷間されているようですが、私もそのように感じました。

よう判らん、ままで放っておくのも癪なので、その後、他の作品も手にとってみました。「海辺のカフカ(上下)」「ねじまき鳥クロニクル(1,2,3)」「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド(1,2,3)」を読んでみました。気がついたらこの夏は1Q84に始まり4作品10冊もの村上作品を読んだことになります。

以前の作品は、1Q84に比べると、性的描写や暴力的表現が穏やかで、その分読みやすいと思います。面白いのですが、よう判らん、というの読後感は全てに同じだと思いました。恐らく、ディズニーランドなどのテーマパークに行って、何かを判ろうとすることが愚かなのであって、村上ワールドを純粋に楽しめばいいのかもしれません。


日本経済・株式市場見通し [市場・運用]

先週メディアの取材を受け、以下の通り記事化されました。

(以下引用)

 4~6月期に続き、7~9月期も業績を上方修正する企業は多いとみられ、株式相場は秋ごろまで比較的堅調に推移しそうだ。ただ、上方修正といっても、期初の予想が悲観的すぎただけで、企業収益が本格的に回復してきたわけではない。世界各国の政策効果が薄らぎ、回復感が鈍化してくる秋以降、調整局面に入る可能性もあろう。 日経平均株価の上昇は1万1500円近辺までが限度。雇用などの遅行指標が改善してくるまでは、景気が回復軌道に乗ったと言い切れない。日本の場合、住宅バブルの傷が癒えるまで3年程度の時間がかかったことを考えると、米国を中心とした景気の本格回復が見えてくるのは2011年ごろになるだろう。

(引用終わり) 

1時間喋った内容が7行に纏められているのですが、概ね判っていただけるかと思います。年初来、ずっと弱気見通しだったのですが、基本的には最悪期は去った、と考えています。ただ、3月10日から昨日までの上昇局面は、やはり強烈な下落のリバウンドであり、企業収益の上方修正もかなり織り込んでしまったので、ここからは、景気の先行きが本当に見えるまでは、市場は一休みだと思います。


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天満敦子、無伴奏バイオリンリサイタル [音楽]

迂闊なことに、そんなに凄いバイオリニストだと知りませんでした。 

829日(土)友人夫婦と私の3人で八ヶ岳の最南端の編笠山に登山している時に、「そういえば今夜、八ヶ岳音楽堂で、何だかバイオリンのコンサートがあるみたいだけど・・」という話になり、誰のコンサートだか判らずに山の中から予約しました。音楽堂に着くなり、友人(妻)が息を呑んで「天満敦子さん!!」というレスポンスを見せたので、そんなに凄いのかと認識した次第です。友人(妻)は、若かりし頃は音楽の道を志そうと思ったほどの人です。 

しかしいくら有名でも、何の伴奏も無く、オーケストラも無く、バイオリンたった一本で数百人の聴衆を相手にするわけですから、正直言って、コンサートが始まっても私の期待感はそれほど高まっていませんでした。 

1曲目。バッハの無伴奏バイオリンソナタ。昼寝をしたとはいえ、登山で疲れ果てていたので、絶対眠くなると思いながらの聴き始めでした。眠くなるどころではありませんでした。たった一本の楽器がこれほど多様な表情と情感を持つ音を出すものかと、引き込まれました。 

2曲目。マスネ、タイスの瞑想曲。知らない曲でした。しかし、天満さんを中心に彼女のオーラが会場全体をに拡がり、包みこんで、聴衆の心や魂の凝った部分を揺さぶり心地よく圧迫されるような感じ。眉間の裏側と首筋が熱くなるような感覚に襲われたと思いきや、自分がボロボロ涙を流し始めていることに気がつきました。 

3曲目。G線上のアリア。誰でも知っている曲です。過去に自分が色々な想いで聴いたこの曲の、全ての記憶と感情を引き出して揉み解されるように感じました。悲しいわけでもなんでもないのに涙のピークでした。 

友人()によると彼女は若くして「ロン・ティボー国際コンクール」で入賞し、30年バイオリンを引続けている天才です。八ヶ岳では10年間毎年来てるのだそうです。アンコールに応えながら、「また来年も来てねえ」と小さく手を振る姿がとてもチャーミングでした。 

中休みのときに、最近トランペットを始めた友人()が、タバコを吸いながら「音楽家が八ヶ岳音楽堂にあこがれる気持ち、判りますよね」と言っていたのには受けました。


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登山家先生 [スポーツ]

今週は夏休みで八ヶ岳で過ごしています。川北先生が、「トレーニング」と称して遊びに来てくださいました。朝6時過ぎに、杣添尾根の登山口を二人で登り始めましたが、有名な登山家でもある先生の背中はあっという間に見えなくなりました。

2時間半かけて、自分としてはこれまでの最短記録で稜線に出た所で、早くも横岳から「いい天気だねぇ」と言いながら下山して来た先生とすれ違いました。「もう一往復してくる」と言ってさっさと下山していきました。唖然・・。

思いのほか私も元気でしたので、思い切って赤岳を目指しました。稜線を南に下るだけなのですが、300m程度のアップダウンと、結構あちこちに鎖場だの梯子だのがあるルートなので簡単ではありません。

akadake.jpg

【横岳から赤岳を望む】

 

横岳から赤岳の山頂までは、1時間少し。ちょっと厳しい登りがあると、空気が薄くて呼吸と心臓に結構来ます。

sanchou.jpg

【赤岳頂上】

 

往復3時間近くかけて、横岳と赤岳を往復し、おにぎりを口にして一休みして、さあ帰ろう、と山を下り始めて30分くらいの所で、先生の二度目の登山とすれ違いました。「さすがに少しキツイ」と言ってましたが、そりゃそうでしょう。

自分自身、日帰りでこれだけ歩いたのは初めてで、先に山荘に戻りシャワーを浴びて休んでいたら、30分くらいの時間差で戻ってこられました。2800mを超える山を「トレーニング」と称して一日に二度も登る人を観ることは滅多にないことだと思います。しかも私よりも10歳も上・・・。

その後はビールで乾杯。私は7時半にお先に就寝させていただきました。


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高嶺の花(八ヶ岳・横岳登山) [スポーツ]

ウチの八ヶ岳の別荘の一番奥は、杣添(そまぞえ)尾根という八ヶ岳・横岳(2829m)への登山道になっています。いつも見上げるだけで、「いつかは登りたい」と考えていました。元ボーイスカウトで、心情的には(実態の伴わない)アウトドア派です。しかも、6月に山開きをしたばかり。頂上には、梅雨の時期にしか咲かない登山者憧れの「ツクモグサ」という希少な高山植物が綺麗に咲いているというではありませんか。

土曜日、朝起きたら好天で、地元ケーブルテレビの予報を見ても、一点の曇りもなかったので、意を決して単独日帰り登山に挑戦してきました。本来午前7時には登り始めるべきところを10時ごろの出発でしたが・・。

【登山口入り口から見た横岳】

iriguchi.JPGこの辺で朝の10時。元気・意気揚々です。ちょっと歩いたら、もう山を下ってくる女性の二人組みに遭遇しました。今頃登り始めることに何だか後ろめたさを感じます。この登山道は、ほとんどが林の中の岩や倒木だらけの急峻な道をただヒタスラ登る「バカ尾根」と呼ばれる道です。ほとんど修行のような状態でした。林道.JPG

(ずっとこんな感じで景色は見えません)

枯木帯.JPG

半分くらい過ぎたところで「枯れ木帯」というところがあって、一種異様な景色です。ここから先は結構残雪があって、気をつけて上らないと転びます。下りではアイゼンを持っていかなかったせいか、随分と転びました(笑)。

【こういう残雪の斜面が後半はほとんどでした】雪渓.JPG

尾根の北側斜面の残雪帯を抜けると、突然森林が終わって低木のハイマツが生い茂る高山帯に入ります。ここまで来ると(極めて険しいのですが)頂上まで30分くらいです。高山帯.JPG

【ハイマツ帯から頂上を臨む】

横岳の頂上に着くと、右(北)に硫黄岳、左(南)に最高峰赤岳と阿弥陀岳が望めます。

赤岳と権現岳.JPG

【赤岳と阿弥陀岳】

2800mを超える山をぶっつけ本番で上るのはかなりしんどかったです。4時間かかりました。でも、頂上ではココでしか見ることの出来ない、可憐な高嶺の花たちが出迎えてくれました。 オヤマノエンドウ.JPG

【オヤマノエンドウ】

お昼は、ジェットボイルでお湯を沸かし、カップラーメン。塩分を必要としている体に調度良い塩加減!

ランチ.JPG

このために頑張って登ってきたともいえる、「ツクモグサ」の花です。

ツクモグサ1.JPG

ガクが細かい毛に覆われていて、寒くなると花が閉じて、自らを寒さから守ります。この日は好天でしたので、大きく美しく開いていました。山頂の岩場の崖っぷちに咲いている可憐な花です。

【ツクモグサと阿弥陀岳】

ツクモグサ2.JPG

4時間かけて登り、頂上で40分程休んだり遊んだあと下山しました。もう少し体力と時間があれば、足を伸ばしても良かったのですが、未経験な日帰り単独登山なので、早めに下山しました。

もちろん、登りの方がエネルギーの消耗は激しくて、心肺機能を酷使するのですが、下りは、普段使わない足の使い方をするので、かなり厳しかったです。行程の大半で、アタマの中をずっと、中島みゆきの「重き荷を負いて」が流れていました(笑)。2時間10分かかりました。降りてきてすぐには「もう二度と行かない」と思っていたのですが、また行きたくてうずうずしているのが山の不思議なところです。

「重き荷を負いて」

足元の石くれをよけるのが精一杯

道を選ぶ余裕も無く 自分を選ぶ余裕も無く

目にしみる汗の粒をぬぐうのが精一杯

風を聞く余裕もなく 人を聞く余裕もなく

まだ空は見えないか まだ星は見えないか

ふり仰ぎ ふり仰ぎ その都度コケながら

重き荷を負いて 坂道を登りゆく者ひとつ

重き荷も坂も 他人には何一つ見えはしない

まだ空は見えないか まだ星は見えないか

這い上がれ 這い上がれと自分を呼びながら 呼びながら


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平日ゴルフ

【スカイウェイカントリークラブ12番ホール】

日本の会社に勤めていたときの先輩M氏から、少し滅入ることがあったので平日ゴルフに付き合え、と言われお付き合い。2年ほど前にメンバーになった成田のゴルフ場に出かけました。週末は彼の奥様の承認が降りないので、平日に接待のフリをしてゴルフをするしかないのだそうです。私も、春先から忙しく、GWまでも半分出張で返上だったので・・と自分に言い訳して気分転換です。

昔は彼も私も、もう少し飛んだのになぁと思いながらも、飛距離の差(M氏の方が飛びます)は時間を経過しても変わらないものなんですね。ただ、スコアは飛距離が落ちてもさほど悪くならない。結局、飛距離よりもメンタルとか技術のスポーツなんですね。

キャディも付けず男二人でマッチプレーのように淡々とプレー。お互いの仕事の事や、最近買った車の話、転職時の退職金で高価な衝動買いをしてしまった話などをしながら、楽しい時間でした。

月に一度くらいは、こういうずる休みもいいかなぁと思った次第です。


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鳩山民主党代表 [政治・社会]

週末、鳩山新代表に関するTVの報道姿勢をイヤというほど見せられました。大きく分けて3つの論点でした。

1.説明責任を果たしていない小沢前代表の影がちらつくが・・。

2.民主党の歴代党首は鳩山、菅、岡田、小沢の4人しかいないのか?若返りが必要では?

3.政策と裏づけになる財源が不明瞭だ。 

鳩山新代表は、ゼロから私財までもかなり注ぎ込んで今の1998年に民主党を立ち上げた本人で、そもそも小沢前代表が民主党に入ったのは2003年になってからのことです。確かに小沢氏はわずか5年の間に偽メール問題で解党の危機にすらあった民主党をここまで持ってきたのですから、影響力は強いのは事実でしょうが、鳩山氏をあたかも小沢氏の傀儡のように見せたいのは、マスコミ側の事情でしかないと思います。 

また、結党してからわずか11年の間に前原氏まで含めれば、5人の党首が出たわけで、「リーダーが少ないという」難癖のような指摘は、鳩山氏を「過去の人」として無理やり括ることで、新鮮味を失わせようとしているだけの指摘だといえます。 

政策や財源など、政権を取得してからじっくりやればいいことで、不明瞭なのは当たり前です。事細かく政策や財源を説明すればしたで、一つ一つに言いがかりを付けて「民主党の政権担当能力には不安が残る」といったコメントで世論を誘導しようとするのでしょう。 

そもそも、小沢前代表の「説明責任」って一体なんでしょう。問題のあった計理処理についてはキチンと説明を果たしています。これ以上説明が必要だとしたら、個別の企業の献金が何故行われたのか、ということで、それこそ自民党は一切説明したことの無いことでは無いでしょうか。暴力団関係者が「誠意を見せろ」と言っているのと同じように聞こえます。 

民主党政権の実現が目前のモノになってきて、一番の恐怖心を抱いているのが、官僚機構だと言われています。検察庁も、警察も官僚機構の一部です。放送事業は認可事業で、総務省の管轄下にあります。マスコミ自体が官僚利権と全く同じ利害を持っています。 

想像してみてください。例えば、鈴木宗男が外務大臣になって、小沢一郎が法務大臣になったらどんな改革をするか(笑)。どんな手を使っても阻止したいと思うのが官僚の人情ではないでしょうか。サンデープロジェクトで誰かがいみじくも言ってましたが、「血の流れない政権交代なんて無い」と。

これからも、官僚・自民・公明・マスコミ勢力と民主党のかなり厳しい仁義無き戦いが続くんだと思います。 でも私は楽観しています。マスコミ・官僚利権サイドのなりふり構わぬ最近の対応は、彼らも相当追い詰められているんだということですから。


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株式市場の振り返り [市場・運用]

 年初に弱気見通しを出してから、もう5ヶ月経ちました。3月の前半にかけてかなりの下落をしましたがその後、政府の関与による金融不安の後退、景気刺激策への期待から世界の株価はかなり回復し、日経平均は現在9000円台の位置にあります。 市場や巷の論調も楽観的なモノが増え、「最悪期は脱した」「明るい指標が増えてきた」「株価底打ちへ」といったムードがコンセンサスになりつつあります。 

えっ?100年に一回の未曾有の危機じゃなかったの?とは誰も聞かないんですよね。もしも、こんな簡単に回復するのであれば、通常の景気後退期よりも、期間的には短かったことになります。本当でしょうか(笑)? 

私はここまでの回復はいわゆる「ベアマーケットラリー」だと考えます。下落局面での一時的反発局面のことです。大きな下げ相場が続く時、一方通行でずっと下がることはほとんど無く、3~5ヶ月程度の反発局面を繰り返しながら下落していくことが通常です。3月以降の上昇相場はまさにこれで、ボールを地面に強く叩きつけるほどバウンドも大きくなるように、2月までの下落が激しかった分、リバウンドも大きくなっているに過ぎないと考えるべきだと思います。 

根拠は山ほどあります。 

一つには、生産が「増加」に転じたと喜んでいる振りをしてる人が多いですが、在庫の整理がすんだせいで、減らした生産のほんの一部を再開しているだけです。生産の水準自体は全然ですし、コンスタントな成長に回帰しているわけではありません。 

米国の金融危機はこれからが本番の可能性があります。整理されたのは、まだリーマンとクライスラーの2社だけじゃないですか。住宅価格は下落を続けています。リバウンド的に一部の中古住宅販売件数が増加に転ずると「明るい兆し」などと報道されることもありますが、日本の不動産バブルの処理にかかった年月を考えると、まだまだ時間はかかります。 

中国の需要が日本の輸出を下支え、などという楽観論も増えていますが、中国がこれまで日本から輸入してきたものは、基本的にアメリカへの輸出拠点としての製造機械や部品がメインです。一方、最近の中国の需要は、鉄道だの道路だのの内需が中心なので、まぁコマツなどの建機の輸入は増えるかもしれませんが、ハイエンドの車や電化製品はまだまだと考えたほうがいいでしょう。

また、53兆円といわれる中国の景気刺激策もいつかわ効力が切れるので、その後のことを心配した方がよさそうです。 

日本の国内で薄型TVがやっと売れ出したなどという明るい兆しもありますが、TV自体が更新需要(買い替え)しかないので、経済成長にはさほどの貢献は考えにくいです。 米国が財政出動や金融機関の救済で100兆円近い財政赤字を増やすといわれており、どう考えてもドル安円高基調からは逃げられません。日本の輸出産業にとってはまだまだ厳しい環境が続きそうです。


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映画4本 [本・映画]

インフルエンザの流行を物ともせずに、アメリカに1週間出張に行きました。確かにCNNは連日騒いでますが、アメリカ人は全然気にしてませんでした。死亡率は普通のインフルエンザよりも低く、大騒ぎする理由が見あたりません。タミフルに耐性のあるウィルスが増えているので、今の内に騒ぎを作って在庫整理をしてしまえ、というような裏の動機があるのかもしれませんね。「メキシコはタミフルの備蓄をさぼっていたので致死率が高かった」などという報道はまさにそんな感じでした。

今回の往復の機内は見たい映画が多く、5本の映画を見ました。以下、4本分メモ代わりに・・。 

グラン・トリノ

主演監督クリント・イーストウッドの評判作です。グラン・トリノとは、70年代に米国を風靡したフォードのスポーツカー。フォードをリタイアしたエンジニアの70歳絡みの老人が30年以上大事に磨きながら綺麗に乗っている車です。古いものや古い価値観が現代社会に生き残っていることで、逆に光を増すことの象徴としてこの車の名前を題名につけたのかもしれません。親父が強く怖くそして真の意味で男らしかった頃そのままに描かれた主人公は、映画の前半はただの頑固ジジイなんですが、だんだんとその憎まれ口の後ろにある優しさ、愛、過去を引きずる苦しみみたいなものがジンワリと伝わって来るいい映画です。なまじヤサシイ私などは、絶対こんないい感じのジジイにはなれないと思わされました。見る価値あります、この映画。 

マジソン郡の橋

少し古い映画なのですが、同じクリント・イーストウッド監督・主演のこの映画も見ました。奇遇ですが、舞台になっている、アイオワに出張していたのです。小説が流行ったのは15年も前で、その頃やはり、このアイオワに居住していました。何故か日本人観光客が片田舎の橋を大挙して見に来ていたのを思い出します。小説は余り面白くなかったので、映画は封切時には見なかったのですが、迂闊でした。映画は秀逸でした。何しろメリル・ストリーブがいいんです。言ってしまえば四日間だけの不倫の話なんだけど、中年の女性ならではの色気を清潔に演じながら、主人公の葛藤や決意、心情の移り変わりを美しく表現しています。クリント・イーストウッドは脇役に追いやられてます。 

イエスマン

ジム・キャリーのコメディ。いやいや出席させられた成功哲学のセミナーに教祖らしきヒトから「なんにでもイエス」ということを約束させられ、大変な目に会いながら何だか人生が好転していく・・というバカバカしいお話。バンジージャンプをさせられ近所の婆さんの誘惑にまで「Yes」だから悲壮なんだけど、ジム・キャリーにかかると「次は何だ」とワクワクさせられます。 

スラムドッグ$ミリオネア

主人公は全く教育・教養の無いはずのお茶汲みの若者。「ファイナルアンサー」という番組のインド版で次々と難問をクリアしてしまい、詐欺の疑いをかけられ尋問されるのですが、何故それらの問題の回答をたまたま知っていたかという子供のことからの回想シーンを中心に作られた物語です。悲惨で厳しい過去が、インドの発展と貧困をあぶり出しにするのですが、最後は何とかHappy Endになるので、後味は救われた気持ちになります。音楽も何だか知らない音楽なんですが、いいんですよ。必見だと思います。映画館に行って見たいと思いました。   


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いまさらテポドン [政治・社会]

名古屋のチー様。たびたびのチェックとプレッシャーありがとうございます。励みにいたします。

さて、迎撃ミサイルPAC3の当たる確率だとか、誤報だとかに随分と時間が割かれたテポドン騒ぎでしたが、一つ明らかになったことは、日米安全保障条約、日本の国土防衛の役にはどうやら立たない、ということでした。 

一般的に、日本のあちこちに米軍基地があって、しかも「思いやり予算」と呼ばれる在日米軍駐留経費負担をこれまでに3兆円(毎年2-3千億円!)も支出して米国の軍事費を負担しているのですから、有事の際は、米軍は同盟国である日本の安全のために戦ってくれる、と普通の日本人は考えていたのではないかと思います。 

しかし、日本海に展開した2隻のイージス艦も、秋田に配備されたおもちゃの様な迎撃ミサイルPAC3も自衛隊の装備であり、駐留米軍が具体的に日本の本土の防衛準備を行うことはありませんでした。少なくとも何も発表や報告はされませんでした。 

そもそも安保条約は、解釈の仕方によっては、日本にある在日米軍の軍事施設が危険にさらされた場合の防衛は宣言しているが、そうでない日本の国土の危険については想定されていないという考え方もありうる、ことは以前から指摘されていました。 

この考え方を裏付けるかのような報道が産経新聞からされていています。(以下抜粋)「ゲーツ米国防長官は3月末のテレビとの会見で、北朝鮮のミサイルが米国本土に向かってこない限り「迎撃の計画はない」と断言した。同じミサイルが日本領土に照準を合わせて発射されても迎撃対象としないという意味となる。」 

この古森氏という産経記者の記事自体を読むことをお勧めしますが、他のマスコミや政府は、今回の米軍の冷たい対応に対して一言も発していないことが問題だと思います。

 一方、民主党の小沢代表はクリントン国務長官に、「対等な関係」を強調し、別の機会に「第7艦隊以外の米軍は不要」との見解を述べて、一悶着ありましたが、今回のテポドン2号に対する米国の対応を鑑みると、見て見ぬ振りを決め込んでいる麻生自民・公明政権に比べ少なくとも小沢氏の対応は国民感情には近いのではないかと思いました。


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西松建設問題 [政治・社会]

年明けから全開で仕事してきたせいか、ブログの更新を怠っておりました。書きたいことは山ほどあったのですが、構想止まり。今日はおそらく今年一番大事なプレゼンが終わったせいか、ちょっと気が抜けて、仕事以外のことに気持ちが回りました。 

で、これは絶対書かなければならないと思い、書きます。 今回の西松建設をめぐる民主党の小沢代表の第一秘書逮捕は見過ごしてはいけないと思います。

私は別に民主党の支持者でもないしアンチ自民党でもないのですが、誰が見ても、総選挙の直前に東京地検特捜部が最初から「ざる法」の政治資金規正法を盾にとって野党第一党の党首をつるし上げる図は、「国策」以外の何モノでもないでしょう。 

一般的な国民が「何だ、小沢も汚いんだ、所詮政治なんて・・」という感想を持つだけで、投票率が下がり、組織票の強みを持つ自公にとって有利に働きます。だまされてはいけません。小沢代表がヒラリー国務長官との会見を回避しようとして米国の威信を少しなりとも傷つけた後でもあり、親米派、官僚利権、自民・公明といった既得権益を持つグループによるある種の陰謀である匂いがします。 

福祉や生活が資本の論理に蹂躙され「自己責任」の一言で、権力が弱者を切り捨て始めているこの時期に、好き嫌いは別にして、「民主党政権」以外の選択肢が残念ながら日本国民には残されていません。官僚組織が自己保存のためではなく、国民・生活者のためにイキイキと働いてくれるような国家に近づけなければならないのです。

東京駅前の超一等地のボロボロの郵便局のビルを「誰が壊したんだ」などとパフォーマンスをしている場合ではないし、刺客だの何だのに惑わされて、国民主権を発揮させうる唯一の場である「選挙」をないがしろにしてはなりません。今回の件で光明があるとしたら、この勢力もかなり切羽詰ってしまい、禁じ手まで手を出していることでしょうか。 

ただ、小沢党首は涙を飲んで民主党のために辞任して、全面的に捜査に協力することを宣言するべきでしょう。民主党は民主主義のために新しいリーダーの下で戦うべきだと思います。 

西松建設問題は国家権力による野党潰しの側面があることを忘れず、来るべき次回の選挙には必ず投票に行きましょう。


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杉原千畝 [政治・社会]

杉原千畝(すぎはらちうね)という外交官をご存知でしょうか?日本のシンドラーとか、「6000人の命のビザ」という話は聞いたことがあるかと思います。第二次大戦中、リトアニアの領事を務めていたとき、ナチスドイツの侵攻により迫害を受け始めた多数のユダヤ人が難を逃れるためにリトアニアの日本領事館に列をなしたのですが、彼らに対して、日本に入国させるための査証を6000通発給した外交官です。

当時、日本はドイツと同盟関係にあったことから、杉原氏は意図的に外務省の意向を無視して査証を発給することで、人命尊重を優先させたのですが、そのせいで、後に外務省を追われることになります。 杉原氏に歴史の脚光が当たるのは、1968年になってからの話です。難を逃れて日本経由でアメリカに渡ったユダヤ人達がその後恩義を忘れず、杉原氏を探し出したことに始まります。

 たまたま私の親友の奥さんが、杉原氏のお孫さんに当たることから、故杉原氏への叙勲式に出席させて頂いたり、この話のミュージカルを見ることなどがあって、期せずして知ることになりました。杉原氏の奥様の杉原幸子さんは昨年お亡くなりになったのですが、幾度かお目にかかることもありました。

杉原氏が身を呈して助けたユダヤ人の多くは、日本→上海経由でアメリカに渡ったと言われています。イスラエル建国に当たってはこのアメリカに渡り成功したユダヤ人社会が大きな役割を果たしているともいわれています。

かつてこれほど迫害を受けたユダヤ人が、今、ガザで大量虐殺をしています。杉原夫妻はこの現実を悲しく思っているに違いないと思います。 

更に深読みすると、ユダヤ人世界が、杉原氏を探し出し、事ある毎に表彰したり、講演会を開いたりしていたのは、もしかすると、イスラエルという国家の悪行のカムフラージュの為だったのではないかとすら思えます。この美談は、事実であったことは間違いないのですが、ことさら繰り返すことで、迫害を受けたユダヤ人、恩義を忘れなかったユダヤ人という美しい善良なイメージが日本人を始めとする国際社会の潜在意識に植付けられます。 

杉原千畝という外交官は心から尊敬します。しかし、恩義ある筈の彼の存在までも情報操作のツールに利用するイスラエルには恐怖心を抱きます。


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